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英カナについて 日本英語界において英語の発音記号としてIPA(国際音声記号)が使われてはや久しい。(日本での使用は第二次世界大戦後、三省堂の英和辞典に採用されてから瞬く間に広まったと言われています。) 現在、日本での英語教育において、カタカナの使用はいけないとされ、英語の発音を表す記号としてIPAが推奨され使われています。ところがIPAには大きな問題があります。実は英語の発音記号としては不適格なのです。なぜならIPAは定義すべき英語のスペルと同じアルファベットが使われているからです。そこで、その欠陥を補うべく新たな英語の発音記号 = 英カナが作られました。 英カナとは 英カナは英語の発音記号です。一般に発音記号というと英和辞典でおなじみのIPAを指しますが、英カナはそれとほとんど同じものです。英カナはカナ文字を主体としているということが、IPAと英カナの大きな違いです。もう一つの違いは音素の数でIPAでは母音の音素が12種あることに対し、英カナでは9種であることぐらいです。子音についてはほぼ同じです。また英カナの特徴の一つに、日本語音にある英語音(日本語音)と日本語音にない英語音(非日本語音)を区別している点です。 英語の母音について まず母音ですが、英カナでは日本語音にある英語母音はそのまま使います。つまり日本語母音の「イ」「エ」「ア」「オ」「ウ」は英語音でも /イ/, /エ/, /ア/, /オ/, /ウ/ と示し、同じ音、同じ表示です。英語音にあって日本語音にない母音(非日本語母音)に対しては新しい文字を作りました。 / ・口の形を逆三角形(「エ」の口の形)にして「ア」と発声すると / ・口の形を大きく丸く開けて(大あくびの口の形にして)「ア」と発声すると / ・口の形を小さく ・/ / ・弱母音の / 英語の子音について 英子音では日本語音にある英語の子音音は英カナではカタカナで表し、日本語音にない(非日本語)英語の子音音はひらがなで表します。すなわち日本語としてのカタカナ英語では英語音をウ段とイ段のカタカナで英語の子音音を表しています。例えばデスクの「ス」と「ク」のように主にウ段のカタカナを使いますが、一部のカタカナ英語では、イ段のカタカナも使います。例えばデッキの「キ」とかマッチの「チ」です。そこで英カナは desk のsは / ところが話はそんな簡単なものではありません。IPAでのアルファベットを使う害は甚大です。仮に英子音の発音記号にアルファベット表記を許すと、発音記号は子音のアルファベットと母音の英カナでごちゃごちゃになり収拾がつかなくなります。ここは小を捨て、大を取るしか方法はないようです。英カナは日本人なら誰でも知っている発音記号であり、日本人が知らない発音は母音では記号が付け加えられ、子音ではひらがな表記にしてあり、誰にでも一目瞭然だということに尽きるでしょう。 英カナは英語音を表す発音記号として、アルファベットは一切使われません。他方、IPAではアルファベットを基本的に使いますので、英語のスペルと混同されるという自己撞着(矛盾)が生じます。いわば混乱が生じます。したがって発音体系の全く異なるカタカナを使うのが英語学習には良いに決まっています。まったく混乱はなく頭の中は常にクリアーになりますから。 次に子音音での英カナとIPAの違いを明確にする為にまずIPAの英語の子音を表示し、それらを日本語音と非日本語音に区分し、同時に英カナで表し、英語においてはアルファベット1文字で表すことができる子音と2文字で表す子音に分けられます。 ⅰ) アルファベット1文字で表す子音はIPAでもその多くはそのまま使います 日本語子音音
非日本語子音音 3音となります。
ⅱ) 次に英語においてアルファベット2文字で表す子音は次のものとなります。ch, sh, dg(j), th, th, ng, /ʒ/, ph, gh 日本語子音音
非日本語子音音
但し、wh はIPAで /hw/ は、英カナでは / 英カナの表示法について 英カナでは2種類の表示方があります。丸書き法と分かち書き法です。例えば「カキクケコ」を英カナの丸書き法では /カ/, /キ/, /ク/, /ケ/, /コ/ と表し分かち書き法では / 子音rの発音 子音 “r” は音節の頭にくる時は、他の子音と同じように作用し、子音 “r” のポジションから母音音を発声します。rポジション = 口を半開きにして、舌先を口蓋(口の中の天井)に向け、巻き上げた位置より母音音を続けて発声します。 r化母音 母音の後に子音rが続くと、元の母音音を変音させます。すなわち、元の母音音の後半部分に子音rが作用して弱r化母音(/ |